青春の風
 
なんだかもう少し違う好きに変わってくる予感が。



そんな私の予感は次の日の放課後に、現実となるわけで。



「え? 休み?」



図書室に行った私が、唖然として聞くと咲良先輩が呆れたように笑う。



「張り切り過ぎたんじゃない?」



確かに張り切ってた……。



無駄に誰よりも張り切ってた残念な人。



「風邪引いたんだって」



風邪って……。



「39度の熱があるらしいよ」



どうやら残念な人は予想外に軟弱らしい。
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