青春の風
 
「昨日、考えた」



冷えピタを額に張り付けながら、満足げに図書室の間借りスペースでそんなことを言いだす青空先輩。



ねえ、まだ熱あるなら無理しなくてもいいんじゃない?



しかも39度の熱があったのに、考えなくてもよかったんじゃない?



それなに?



何枚かの紙の束を、得意げに配り始める。



そこに書かれている言葉に、唖然とするのは青春部の部員。



「マジかよ」



呆れる樹先輩の声に、ドキッとする私もさすがに呆れてるよ。



「樹、なんだ? そのやる気のない声はっ!」



いや、あんたの声がやる気あり過ぎるだけ……。
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