ラブ☆バカリズム
「大丈夫!?」
先生の笛が鳴らされて試合が一旦中断されると、心配そうにそう言いながら、あたしの元へ友人の沙希が駆け寄ってきた。
やっぱり派手に倒れたんだなー、あたし。膝を見てみると、膝から血が少し滲んでいるのが見えた。多分体育館の床に擦れたんだろうなァ。痛いってほどでもないけど。
「これくらい大丈夫!」
あたしはだって証明するために、素早く立ち上がってみせた。実際にそこまで痛くはないし、早く試合を続行させたかったから。なのに沙希は、何言ってるの! なんて言って怒っているみたいに、口をへの字に曲げた。
「ダメだよ! 何かあったら大変なんだから保健室行こう!」
「え? 本当に大丈夫だよ?」
本当になんともないのに、沙希はあたしの腕を引っ張りながら保健室に連れて行こうとする。心配してくれてるのは有り難いけど、本当に大丈夫なんだけどなァ。