カクテル・ドリーム〜それぞれの道〜
「二人はどういう関係なの?」


カウンターに手早くコースターを置く店長さんと、メニューを見ている美咲に聞いた。


「親戚です」
「親戚だよ」


二人の息の合った返事に、私は「なるほど」と納得した。


「正しくはイトコだけどね。私より三歳年上なの。」


「羽山康介です。美咲がいつもお世話になっています。」

ニコッと笑う美咲と店長さん。


間違いなく、この店長は美咲のイトコだ。


鼻筋が通った、キレイな顔。


美咲ほど目は大きくないけど、キリッとした眉毛と目は誠実さを感じさせる。


背も高くて、肩幅もあって、バーテンダーの服装がとても似合っていた。
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