カクテル・ドリーム〜それぞれの道〜
「このハチミツ、康介さんに連れて行ってもらった洋食屋さんから頂いてきました。」


私は康介さんの前に、オレンジ・ブロッサムの栞を置いた。


「‥これは?由依の?」


康介さんの声が震える。


「‥由依さんのシェーカーが入っていた箱から出てきたんです。」


「そんな‥僕はほとんど毎日あの箱を開けていたんだよ?」


私の言葉に康介さんが動揺していた。
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