カクテル・ドリーム〜それぞれの道〜
「‥遅い。」


え?


私の部屋の前にいた人影が動いた。


「‥サトシくん?」


この寒い中、サトシくんが立って待っていた。


「康介さんと一緒だったって?」


サトシくんがグスっと鼻を押さえながら言った。


「‥こんな寒いところにいたら風邪引いちゃうよ?」


私は咄嗟に康介さんとのことを隠そうとして話題を逸らした。


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