カクテル・ドリーム〜それぞれの道〜
いつも憎まれ口ばっかりのサトシくんなのに‥シェーカーの音はとても優しい感じがした。


グラスに注がれたのは淡いピンク色のカクテルで、ライトが当たってキラキラと輝いて見えた。


「‥きれい。」


私は置かれたグラスを見つめた。


「これは‥あんたの‥二宮のために作ったオリジナルだ。飲んでみて。」


「‥え?私のために?」


サトシくんから飛び出た意外な言葉に私の目が丸くなった。


私だけではなく、隣で美咲も目を丸くしていた。


「‥サトシがオリジナル?」


美咲がニヤニヤしながらサトシくんを見上げた。


「‥う、うるせーな。美咲は黙ってろ。」


サトシくんは少し顔を赤くして、使ったシェイカーの片付けを始めた。
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