カクテル・ドリーム〜それぞれの道〜
「‥サトシくん、ありがと。」


「え?」


私はカウンターの中で飲んでいたサトシくんに声を掛けた。


「サトシくんの作ってくれたカクテルを飲んだら、とっても幸せな気持ちになったの。」


「カクテルって、まるで魔法みたいだね。」


私の言葉に「あんた、ガキみてぇだな」とサトシくんは笑って言った。


「‥バーテンダーって奥が深くてさ、思い描いた通りの一杯が作れなくて悩むこともあるけど。」


「自分の作ったカクテルを飲んだお客さんの笑顔見ていたら、バーテンダーを辞められなくなる。」


またサトシくんが優しい笑顔を見せた。
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