天使からのLove letter
Love letter
「さり!?あんた、寝過ぎよ!?今日は入学式でしょ!!ホラ、準備して!!ママが送っていってあげるから!!」
朝からうるさいママの声。
「~まだ寝させて・・・」
私はママが取った布団を力ずくで奪い返した。
「ダメよ!!ママが怒られちゃうじゃない!!」
そう言ってまたママは奪い取った。
・・・あんの、チクショウ・・・。
重たい体を起こして立つ。
はあ・・・。
入学式なんてめんどくさい。
そう思いながら食卓の方へ向かう。
「ママ、ご飯ない」
「食べなくていい!!それよりも支度!!」
ママは張り切ってスカートを履いていた。
「ママにスカートなんて・・・ぶっ」
その光景はとんでもなく変。
しかも、チャック上まであがってないし。
「いいの!!どうしましょう・・・。サイズ見ないで買っちゃったわ。チャックが閉まらない・・・」
ママは独り言をコソコソ言っていた。
隣にあるじゃん、黒のズボンが。
どうしてもスカートが履きたいのか。
―グゥ―
私のお腹が食べ物を求めてる。
私は冷蔵庫を開けてバナナを6個食べた。
ふぅ、これだけ食べないと満足しない。
膨らんだお腹をさすりながら、制服に着替えた。
―ビシィッ―
ん・・・?
今、やばい音ならなかった?