天使からのLove letter

   
未悠は白い小包を私に渡した。

「何・・・これ?」

「これはね!白い恋人だよ!超うまいの!」


自慢げに腕を組んで言う未悠。

「そうなの・・・ってやばいよ!遅れる!」


未悠の腕を引っ張って体育館の入り口に入る。

『これから・・・』


「始まっちゃったよぉ!」

小さい声で私に言う未悠。

私に言うんじゃねえー!!


心の中でそう言う私。

口には出さないけど。


つま先で音を出さないように自分の椅子に走り出す。


ん・・・?ちょっと待てよ?クラス表見てないじゃん!!


「未悠!!クラス表見に行かなきゃ!!」

未悠は目を大きく開けた。

「そ、そうだ!」


私の覚えだと体育館の入り口前にあったはず・・・。

外に出るとやっぱり見慣れない看板らしきものがあった。


急いで自分の名前を探す。

1組なし・・・2組もない・・・3組は・・・


【21番 谷 紗里奈】


うちは3組かー!!

「未悠!何組だった!?」

「4組・・・」


うわ、ショック!!

「そっか・・・でも今は早く行かなきゃ!!」

また体育館に入ってつまさきで走る。


すると・・・

_ドシンッ_

大きな音とともに痛みが全身に来た。


そしてみんな私の方に振り向く。

しかも笑ったような目で。


『そこの君。遅刻かね?それに何で転んでおる。椅子に座りなさい』


校長先生が私を馬鹿にしてる!!

言葉で分かるし!


私は渋々自分の椅子へ向かう。

椅子に座ると隣の男の子が小さな声で話しかけてくれた。


「大丈夫?痛そうだったけど・・・あ、俺の名前は高田 陸。よろしく!」

彼は笑顔で自己紹介をしてきた。


可愛いなあ。

「大丈夫!私は谷 紗里奈だよ!」



私も一応自己紹介。






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