言葉にならないコトバを
木下さんが
たいちゃんちから出てきた。
ねぇ?
なにしてたの?
なんでたいちゃんちにいるの?
たいちゃんの部屋にいたの?
疑問ばかりうかぶ。
なんで…
なんで…
「なにしてんの?」
あたしを冷たい瞳で見るたいちゃん。
なんでそんなに冷たい顔するの?
あたしは泣きそうになりながら
「か、回覧板!!」
そう言ってたいちゃんの胸に回覧板を押した。
「あの…新井さん」
木下さんが何か言おうとしていた。
「由香。黙って」
たいちゃんがそれを阻止した。
それにあたしの前で
由香って…。
学校ではそんな呼び方しないのに…。