言葉にならないコトバを

あたしの右手をひっぱりあたしの小さな体は長野くんの腕の中にすっぽりとおさまった。




ｷﾞｭｯ




強い力で抱きしめられてる。






長野くん…



あたし…



長野くんのこと好きだよ？




だけどごめんね



長野くんよりも好きな人がいるんだ



ずっと前からあたしはたいちゃんが一番なんだ




「長野くん…」



「もう少しだけこうさせて」



さらに長野くんの腕に力がはいった。







あたしはただﾎﾞｯｰとしてるだけ。




その時どこからか視線を感じたんだ。





それはとても悲しい視線。




長野くんの背中のずっと奥にあの人がいた。







あたしたちを見ていた。