どこまでも、蒼く
自分から選んでいるのだろう。
自分が苦しくなる道を…
道を歩いていると、今日は平日のせいか、休日より人気があまりない。
俺はそんな道を独占して歩く。
自分の気持ちを噛み締めながら。
そして考える。
…例えば、これからのこととか。
普通に接すればいいんだよな?
でも普通ってなに?
頭の中が混乱してくる。一本の糸がこんがらがるような。
それに苛立ちもある。
慶汰のこと。
この半々な気持ちを抱いて、家を目指す。
家には癒されを求めに帰るのにものなのに、俺の家は癒やしどころかストレスを感じる家だ。
でも行かなくてはいけない。
早く一人立ちしたいと思う今日この頃。
マンションに着き、慣れた操作で部屋を目指す。
ドアノブを握った瞬間、あることを思い出した。
酒臭さの残る廊下。
慶汰を抱え込むありさの姿。
もしかして慶汰…いる?