どこまでも、蒼く
俺はガキじゃないんだし、自分のことくらい自分で出来る。
いい加減嫌になるのも分かるだろ?
洗面所をあとにし、散らかった自分の城を目指す。
黒と白でまとめられた部屋は俺に落ち着きを取り戻してくれる。
結構気に入っていたりする。
窓を開けて空気の入れ替えをしようとすると、秋風が俺の許可なく勝手に部屋の中に入ってきた。
緑色だった葉っぱは、茶色に変色をしている。
季節の変化の表れだ。
俺はスエットを脱ぎ捨て、ハンガーに掛けてあった学ランに身を包む。
少し大きめのサイズがちょうどいい。
ズボンを腰で履き、ベルトをつける。
学ランを着て、ずっと思っていたことを思い出した。
この学ランは…、
まるで漆黒の闇のようだ。
暗くて怖い闇を俺は身につけているように思うんだ。
だから俺の心も、この部屋も、暗いのかもしれない。