どこまでも、蒼く


人は必ず気持ちというものが存在していて…
その気持ちを伝えるのにはすごく勇気のいるもの。

本当は言いたいことを喉に詰まらせて、思ってもいないことを口にする。
その言葉に傷ついて、
その言葉で傷つけて。

あとで後悔をするのは決まっている。

どうして人間は素直じゃないのだろう?

もっと素直だったら、周りなんか関係なしに、前へと進めるのに─…。


光輝く星を見て、こんなことを思っていた。



─…お前は何年前に生まれた星なの?…─



『でもさ、蒼井の双子の弟は何しにきたんだよ?蒼井を連れ戻しに来たとか?』


俺を遊ぶかのように、すばるは怪しく笑ってこう言う。

そのことは気になったりもした。
だがきっとなにかがあるはずだ。
もし、連れ戻しに来たとしたら、俺は止めるよ。

だっていなくなってしまったら、この恋は永遠に終わりを告げないのだから。



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