どこまでも、蒼く
まだ1日が始まって間もないのに、どうしてそんなに元気よく話せるのか不思議でたまらない。
俺がもしそんなにも元気だったら、その元気さで一週間は余裕で暮らせるだろう。
ふとそんなことを考えていた。
そしてひとつ時間が進む。
想像以上に軽いカバンを持って、自分の城から出ていった。
鍵をしめて、エレベーターのある場所を目指す。下のボタンを押したら、すぐにドアが開いた。
俺はそれに迷わず乗り込む。
《1》という数字を押すとその命令にエレベーターが動き、目的地まで俺を運んでくれる。
一階に着き、マンションから出ると、座り込んで誰かを待っている一人の少年の姿が目に入った。
キャラメル色をした柔らかい髪の毛は、そいつの人柄を表しているよう。無造作に散らばる毛先は、そいつの性格を表しているよう。
軟骨につけられたピアスがきらりと光った。
『…おい、すばる』
俺はそいつの名前を呼ぶ。