どこまでも、蒼く
そして慶汰との関係は?聞きたいことが沢山ありすぎるよ。
だから早く安心させてよ。
お前が『何にもだよ』って言ってくれさえすれば、俺は簡単に騙されるから。
ここは空気が悪い。
吸っていてなんとなく悪い。
俺から出している暗いオーラが原因のようだ。
『…もう…嫌』
何でこの俺が恋愛ごときで悩まなくてはならない?
今まで簡単に手に入れてきたじゃねぇか。
だけどこれが本当の恋愛だった。
本当の恋愛は簡単になんか手に入らない。
簡単に手に入るものは、嘘だ、錯覚だ。
本当はもっと苦しくて、もっと切なくて、毎日が不安になる。
そういうものだ。
慶汰の存在で陽菜に対しての愛情は、消えてはいない。
紘人が俺に尋ねたあの言葉を思い出す。
『理由を言ったら陽菜への愛情は消えるのか?』
…消えるかよ…。
消えるわけねぇよ…
だって…もう…
俺はお前が大好きだから。