どこまでも、蒼く
でも俺は間違っていたようだ。
姉弟だからじゃない。
愛していても、神様は一筋の希望の光だけを浴びせて、逃げる道は与えてはくれないんだ。
『…それは双子だから?』
小さな声でも十分なくらい、辺りは静かだ。
当然紘人にも聞こえているはず。
『…双子なんてなりたくなかった…』
紘人は空を見上げる。
今日は月が見えないのに、まるで光を求めているかのよう。
幸せを手に入れたいんだ。
俺も紘人も─…。
紘人の発言に言葉を失ってしまう。
なんて言ったらいいのだろう?
答えばかり追っていて、このときの紘人の表情まで見ることが出来なかった。
『なんて…言えばいいのか…』
『俺が諦められない理由は双子だからだけじゃないんだ…』
さらに静かにこう言う紘人。
紘人は俺に信じられない言葉を浴びせた。
俺の頭は混乱をし続ける。
『え…?』
『…俺と陽菜は完全に血が繋がっていないんだ…』