どこまでも、蒼く
最後に紘人は笑顔を見せる。
お前は笑っている方がずっと格好いいよ。
『…慶汰のこと…驚いただろ?』
『そりゃな。…けど俺がもし嵐だったら、絶対諦めねぇ。それに慶汰には恋人もいるみたいだし、なんとかなるんじゃねぇの?』
紘人の言葉が俺の傷んだ心を癒やしていく。
俺は励まされている。
こう自惚れたっていいよな?
…紘人とは別れて、俺は洗面所へと向かった。
紘人が鏡を見ろと言ったから、気になっていたんだ。
鏡に映った自分を見て、俺は言葉すらどこかへ忘れてきたようになった。
…だって、顔が真っ赤で…。
陽菜…。
お前の嘘はなんの為についた嘘?
俺、騙されるから、
俺のことを好きになってよ。
…そして、朝がきた。
眩しい光を放した太陽が朝を告げる。
俺は学校へと向かう。
遅刻をして。
久しぶりの学校。
まずお前たちに話したいことがあるんだ。
…すばる、馨、紘人。
『今から屋上に来い。
話があるんだ…』
真っ青な空の下で、
お前たちに報告するよ。
俺は陽菜に想いを伝えます─…。