どこまでも、蒼く


想いを伝えるのは、多分人生のなかで一番勇気が必要だと思う。
もちろん人を愛すことも沢山の勇気を使う。

けどそれ以前に勇気を使うことは、人に想いを伝えること。


誰もが経験することで、正直…怖いこと。
緊張して鳴り止まない心臓を抱えて、《好きです》と伝える。

でも大丈夫。
たとえ自分の思っていない答えでも、悲しい答えでも、伝えたことには変わらない。

何もしないで悲しい思いをして涙を流すよりは、立派だから。


俺は一歩踏み出す。


笑えるように。
お前を好きなことに後悔をしないように。



俺はすばる、馨、紘人を屋上へと来させた。
三人は顔を見合わせて不思議がっているけど、これから俺が言うことはもっと三人に疑問を与えるだろう。


だってさ?
この俺が告白だぜ?


一回もしたことないのに、どうやって?って思うだろ?


だからだよ。
こいつらに話したら何か変わりそうな気がしたんだ。


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