どこまでも、蒼く
一生涯賭けて、陽菜を守りたいです。
ダメ、ですか?
『…まじ…?』
驚いて、数回瞬きをするすばる。
『ふーん。まさか嵐がそんなこと言うなんて』
眼鏡を直して、俺を見ながら笑顔を見せる馨。
『おう。守ってくれ』
自分の気持ちを押し殺して、俺を応援してくれる紘人。
お前たちがいるから、
俺は頑張れるんだ。
少し肌寒くなった季節の午前中。
今日の天気は晴れ。
吹き抜ける秋風が、笑っている。
『俺さ、紘人の話聞いて、すげぇ勇気もらった。伝えなきゃって思ってさ…』
『ん?紘人の話?』
すばると馨は俺から視線を変えて、今度は紘人に視線を移す。
ちょうどその時、欠伸をしていた紘人が二人の視線に気がつき、困ったような顔を見せていた。
『紘人、嵐になんて言って変わらせたんだよ?』