どこまでも、蒼く
『う…んと、俺さ、陽菜と血繋がってねぇんだ!半分だけ繋がっている。そのこと嵐に言って、陽菜のこと任せたんだよ』
昨日話してくれた時より明るい口調で話す紘人。本当は苦しいはずなのに、頑張らせちゃったようだ。
こう話した紘人の話に、馨とすばるは言葉を失う。
『なんか…深い話っぽいからあまり突っ込めないな』
馨は沈んだ表情を浮かべて言葉を並べていく。
この時、俺はある異変に気がついた。
それは…すばる。
すばるを見ると表情は固まったままで、何かに怯えているようだった…。
『すばる…?』
すばるのこんな表情を見たのは初めてかもしれない。
どうしたんだよ─…?
すると突然すばるは立ち上がり、すごい勢いで、この屋上から出て行った。
まるで何かから逃げるように。
『…あいつ、どうかした?』