どこまでも、蒼く

～７.超好き～

どうして…
世界はこんなにも住みにくくなったのだろうとふと思った。

どうして…
法律なんか作って世界を縛り付けるのだろうと思った。


馨が言った言葉が頭の中で駆け回る。


《すばるは、昔…本当の妹を愛したんだよ》


…どくん。
心臓が大きく飛び跳ねる。
しばらく何も考えられなくなった。
紘人もきっとそうだろう。
目を見開いたまま、何も言わない。



『多分あのペアリングは妹とのだと思う。あいつこれ以上なにも話さなかったから、あとは知らねぇけど。あいつも辛い恋してんだよ』


静かに言葉を言う馨を見て、本当に冷静な奴だと思った。
その冷静さを俺に分けてくれよ。


すばるのあとを追うかのように、馨は立ち上がる。
だけど俺は馨の腕を掴み、歩むのを止めさせた。


『待て…。俺が行く…』