どこまでも、蒼く


陽菜の隣にいるとドキドキして、陽菜を守りたいって思って、陽菜に触れたいと思って…

それらはちゃんとした幸せなんだ。

気付かされたよ。
ありがとう…。


『俺さ、今すげぇ辛いけど、あいつと約束したんだ』



約束?
それは妹との大事な、大事な約束だった。
すばるはその約束を守るために、ペアリングをつけているのだろう。


『約束?』


『うん。また会えたら、ずっと一緒にいるって。世界を敵に回す大恋愛をするんだ』



ぽたり…と落ちた雫は、ゆっくりと廊下へと落ちていった。
その雫の形が、ハートに見えたのは俺だけかな?


『俺も世界を敵に回すくらい大恋愛してみてぇよ。すばるは待つんだろ?妹と再会出来るまで』



『当たり前だろ?お互いが年とって、耳が遠くなっても俺はあいつをもう一度愛すよ。』



すばるの恋は辛い恋かもしれない。
けど…どうか…。
すばるに光を与えてください。


< 191 / 329 >

この作品をシェア

pagetop