どこまでも、蒼く


空から見える青い空。
そんな空を気持ち良さそうに飛んでいく鳥たち。
俺の心が透き通っていく気がした。


『応援するに決まってんだろ?俺…知ってるから。嵐があったかい奴だって…。いつもはクールだけど、本当は他の奴よりあったかいって知ってるから…』



この言葉に少しだけ涙が出そうになったことは俺だけの秘密。
口を軽く噛んで、上を見る。
そこには青い空があるから。


『ありがとな、すばる』


『…早く伝えて来いよ…蒼井に。さっきあいつが体育館の方に行くの見えたぞ』



お前をほっとけるかよ。陽菜はあとでいい。
またすぐ会えそうな気がするから。


『あとでいいって』


『何言ってんだよ!早く、行け!!』



すばるは袖で涙を拭き取り、俺の背中を強く押す。
その力があまりにも強くて、前へと進む俺。

後ろを振り返ると、最高の笑顔をした…すばる。


『伝えて来いよ。絶対伝わるから!!』




…なぁ、すばる。
もらい泣きって本当にあるってこと知らなかったよ…。



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