どこまでも、蒼く


いつか必ずなってみせるよ。
みんなが驚くような絵を描いてみせるよ。


それまでお前は待っていてくれる?



『さんきゅ…。そういえば陽菜は進路決まってんの?』


『あ…陽菜は…』


すると突然曇った表情を見せる陽菜。
なにか悪いことをしたような、そんな表情。

そして俺に隠すように、進路希望調査の紙を手で隠した。

なにかあるの?
俺に言えないことでも。

『希望調査貸して。見せてよ』


『だ…だめ!!』



俺が手を伸ばして、紙を奪おうとすると、陽菜は激しく抵抗をする。
ますます雲行きは怪しくなるばかり。


教えてよ…。


『はい、そこまで。嵐、陽菜は卒業したら名古屋に戻るんだよ』



冷静な口調で、後ろの紘人がこう言った。

その言葉を聞いた俺は、固まってしまう。


どういうこと─…?


陽菜は卒業したらここからいなくなるの─…?



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