どこまでも、蒼く
意味が分からない。
どうして黙ってたんだよ。
『…な…にそれ…』
案の定、パニックになった俺は、言葉を途切れ途切れにしか発せられない。
舌がうまく回らない…。
どうして?
黙って下を向いたままの陽菜。
俺はゆっくりと紘人に視線を向けた。
『陽菜は卒業したら名古屋に戻るっていう条件つきでここに来たんだ。』
『まじ…かよ?陽菜…』
陽菜に尋ねると、陽菜はゆっくりと首を縦に振った。
嘘じゃないんだ…。
そして陽菜は俺に進路希望調査の紙を差し出す。少しだけぐしゃぐしゃになった紙。
第一志望の欄には、
確かにこう書かれていた。
《名古屋○×芸術大学》
『ごめんね、嵐…』
俺達に試練が与えられた。
それは遠距離ということ。
卒業したら、陽菜とは会えなくなる…
でも言ったじゃん。
俺の写真を撮りたいって。