どこまでも、蒼く
『確かに、そうだな…』
納得する俺。
けど空と海の関係は、色だけじゃなかった。
『陽菜、空と海が羨ましいです…』
体を小さく抱え込み、小さな声で呟いた陽菜。
なぜ羨ましいの?
空と海は離れているじゃないか。
『どうして?』
この時、俺は陽菜の言葉に感動をさせられる。
ずっと、ずっと心に残るような言葉だった─…。
『こうしてみて?』
すると陽菜は体を倒して、目で俺に合図をする。俺は陽菜に言われた通り、体を横に倒した。
『ん?』
『なにか気付くこと…ない?』
冷たい風が俺たちを包み込む。
陽菜に言われても、なにも気付くことがない。
さっき見ていた光景が、ただ縦になっただけ。
太陽と海と空はなにも変わらない。
『…分からない…』
素直な答え。
だってそれらの輝きはなにも変わらないから。
『…陽菜ね、空と海は恋人同士だと思うの…』