どこまでも、蒼く


スイッチをいれてスタートする。
三年生は一階に教室があるため、下駄箱から教室までの距離はそんなにも長くない。


履き古したスリッパを下駄箱から取り出し、だるそうに歩いていく。
俺たち、三人の教室は、突き当たりを右に行けばある。


『3ー3』とかかれた透明のプレートが目印。
俺たちは迷わずその教室へと足を踏み入れた。



『みんなおっはよー!』


元気よく教室に入ったのは、言うまでもない。
すばるだ。

さっきまで『腹減った』と言って沈んでいたのに。


そのテンションはどこから湧き出た?

すばるの挨拶に、クラスの生徒たちは反応をする。
教室に広がる朝の挨拶。

一方、馨は冷静なまま、眼鏡をくいっと上げてすばるのあとについていく。

そして自分の席に座り、再び本の世界へと入っていった。


俺は二人に少しだけ遅れて教室に入る。


だるそうな体を引きずって。


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