どこまでも、蒼く
この観覧車は一周13分だとさっきスタッフの人が言っていた。
13分なんて24時間の中で、ごく僅かな時間だけど、とても長い気がする。
まだ頂上にも来ていない。
それにさっきから心臓がうるさくて仕方がない。乗る前よりひどく鳴っている。
それと、さっきより胸が苦しくなってきている。
陽菜が前にいる。
外を眺める横顔が、綺麗すぎて…。
乗る前にもこんなことを思った気がする。
…ダメだ…。
胸に手を当てて、抑えるように訴えるが、心臓は俺のサインには無視をする。
『陽菜、今日のこと絶対忘れません。とてもいい日になりました…
嵐といれて…陽菜幸せです』
そんな可愛いこと言わないでよ。
また心臓が激しく鳴り出すじゃん。
止められないよ…。
お前のせいだからね。
我慢出来なくなった俺は、いつの間にか陽菜を抱いていた…。