どこまでも、蒼く
ゴンドラが揺れる。
右に、左に…。
そしてそのうち止まる。
『嵐…?』
『俺もすげぇ幸せ…。陽菜とここにこれて、本当に幸せ…』
《永遠の愛》ってこのことですか?
俺はこの愛を永遠に続けたいです。
だから…、
俺たちをこのまま空へと連れていってください…
そしたらきっと永遠の愛を掴めると思うんだ…。
月が俺たちの乗るゴンドラを照らす。
眩しくて、けどその眩しさが俺に冷静さを取り戻した。
『ごめん!俺、なにしてんだろ…』
苦笑いを浮かべて、
頭を掻いて誤魔化す俺。陽菜はそんな俺を見て小さく笑う。
『可笑しな嵐』
どうしてだろう?
なんか…今日は抑えられない。
ふと上を見ると、扉の上になにか文字が書いてあった。
暗くてはっきりと見えないけれど、月明かりがその文字を照らし、俺の目に映った。
そして再び俺をパニックにさせる。
その文字とは…
《キスしろ!》