どこまでも、蒼く
欲望には勝てなかったようだ。
…ごめん…。
陽菜を欲しいって体が訴えているんだ…。
俺は陽菜の顔を手で包み込み、もう一度陽菜の唇にキスをした。
強引だと思うけど、
卑怯だと思うけど、
それくらい気持ちは膨れ上がっているんだ。
激しく揺れるゴンドラ。
右へ、
左へ。
何度も何度も陽菜の唇に自分の唇を押し当てて、最低なことだよね。
相手の気持ちを考えずに、自分の欲望のせいにして。
けど陽菜は何も言わなかった。
《やめて》なんて言わずに、俺を抱きしめて、俺を受け入れていた。
『嵐…』
陽菜が漏らした言葉でハッと我に返る。
我に返った俺は、慌てて陽菜を自分から離して謝っていた。
『ご…ごめん!!俺…何してんだろ…』
落ち着かせながら、陽菜に言うと、陽菜は俺の頭を撫でて、頬に軽くキスをした…。
『素敵な思い出をありがとう…』