どこまでも、蒼く
馨は隣県の大学で小説家を目指して勉強をするみたいだし、
紘人はインテリアの勉強をしたいみたいだし、
千夏はネイリストになりたいって言っていたっけ?
みんな目標はバラバラだけど、夢に向かうことには何も変わりはない。
『てか、すばる…お前妹とはどうなったの?』
聞いてはいけないかもしれないけど、すごく気になっていた。
すばると妹の恋の行方を。
『あ…いつは、今どこにいるのか分かんねぇ。親が引き離したから…』
寂しそうな表情で語るすばる。
さっきの輝きがみるみるうちに無くなっていく。
悪いことを聞いた。
ごめん…。
『悪い。悲しませるようなこと聞いて…』
すばるの頭にぽんっと自分の手を置いて、謝る俺。
けどすばるは気にしていないような笑顔を見せて『大丈夫』だと言った。
本当は泣きたいくらい苦しいはずなのに…。