どこまでも、蒼く
突き刺さる。
ナイフを突き刺されたよう。
血は出ないけれど、痛かった…。
好きなら言わない方がいいのだろうか?
俺は陽菜が好きだから…
真実を打ち明けないまま、毎日を送っていくしかないの?
憧れはどれくらい好きなのか、俺にはまだまだ分からない。
けど俺は甘かった。
憧れが手に届く存在なら、人は変わるということを。
でも俺は信じている。
俺が陽菜のことを好きなように、陽菜も俺のことを好きだって…。
『…もう少し考えてみるわ…』
『おう、そうしろよ』
すると、遠くから足音が聞こえてきた。
その足音は、この場所から遠ざかっていく音。
俺はこの音を、北風の音だと勝手に認識をしていた。
紘人もその音に気付いていなかったようだから。
破滅が近づく…。
あの観覧車で保証された《永遠の愛》は、
嘘だったのかな…
それとも本当のことだったのかな─…。