どこまでも、蒼く
馨が眼鏡を外す瞬間、更に格好良さが増す。
眼鏡の奥に秘められた、綺麗な瞳で見つめられると言葉を失ってしまうんだ。
黒髪と同じ色をした瞳は、彼の魅力のひとつ。
『すばるはさ、本当に嵐のこと大事なんだよ。だから分かってやれよな』
『…言われなくても…分かってるつもり』
すばるはいつも俺の傍にいて、いつも笑っている。
時には俺を励まし、
時には泣きそうな顔を見せる。
忙しい奴だけど、すばるといて飽きないし、すばるのようになりたい、という憧れもある。
分かっているよ、心の中では。
馨は眼鏡をはめて、小さく微笑んだ。
『そんなに焦んなくていいんじゃね?恋は年中無休だしな』
『年中無休?』
『休む暇がないくらい、相手を好きだってこと』
恋は年中無休。
休む暇がないくらい好きで好きで仕方がないということ。