どこまでも、蒼く
この文字を見た俺の瞳からは我慢していた涙が次々と溢れ出ていた。
蛇口を捻った水のように。
止まることなく、流れ続ける。
今日まで泣いてもいいですか─…
陽菜との思い出が走馬灯のように駆け巡る。
楽しかった日々ばかりだ。
毎日、毎日笑いあって、愛しさが溢れて。
俺は守りたい。
お前との約束を。
他人にはならないよ。
だから、安心してよ。
空を気持ちよさそうに飛ぶ鳥。
俺も連れて行ってよ…。
お前と逢ったときの空の色も、こんな色をしていたね。
同じ空はもう二度と見れないけど、でもいつか見れそうな気がしたんだ。
この日から一週間後、
陽菜が転校したと担任から伝えられた。
この前までは陽菜の席だった場所も今では空席。
陽菜が来る前と何も変わらない。
けど、俺たちの心に今でも確かに存在している。