どこまでも、蒼く


すばると馨と紘人は俺が出した答えをすんなりと受け入れてくれた。


嬉しかったんだぜ?


俺の辛さを背負ってくれるって言ったとき。
すげぇ嬉しかった。


ありがとう…。





そして俺は今日もここにいる。


海が綺麗なんだ。
ずっと眺めている。
勉強の息抜きをするためにここによく来ている。

心が綺麗になりそうな気がするんだ。


俺は握っていた鉛筆をスケッチブックの上に乗せる。
約束したから。


陽菜に、俺が描いた絵をあげると。

けどなかなか鉛筆は動かなかった。
もし、描いてしまったら、お前との思い出が消えちゃいそうで。

いつもそう。
描こうとしても描けないんだ。




『…絵描くの好きなの?』


すると後ろから声が聞こえてきた。
後ろを振り返ると、そこには笑顔の…女の子がいた。


華奢な体に長い髪の毛。白い肌に赤い唇。





…陽菜に雰囲気が似ていた。



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