どこまでも、蒼く
目を閉じて、再び見ていた夢の世界へと足を踏み入れようとするが、また慶汰が阻止をした。
『早くしろ!!遅刻なんかすんじゃねぇよ!!』
『は?慶汰だって高校生の時遅刻ばっかしてただろ?』
俺の言っていることは間違っていない。
慶汰はモデル活動をしていたとき、よく遅刻ばかりをしていた。
自分はよくて何で俺は駄目なんだよ。
自分勝手過ぎるだろ。
慶汰は俺の布団を捲り上げ、はぁ…と溜め息を漏らした。
『俺は嵐の保護者なんだって。俺には世話焼いてくれる人なんかいなかったんだから、有り難く思え』
『…あっそ』
俺はしょうがなく、体を起こす。
そして太陽と同じ色の髪の毛の隙間から真っ直ぐと前を見つめる。
慶汰の言葉の意味を深く噛み締めていたのだ。
俺の両親は、俺と慶汰がまだ幼い頃に事故に遭って亡くなっている。
慶汰が高校生になるまで、祖父ちゃんと祖母ちゃんに育てられた。