どこまでも、蒼く
『いいから来いって!』
《分かったよ。待ってろー》
すばるは俺の我が儘を受け入れてくれた。
俺は部屋着を脱ぎ捨て、学校に行く支度をする。いつもは行きたくないのだが、今日は早くこの家から出て行きたかった。
だってありさがいるんだぞ?
ありさは慶汰の彼女。
そんなやつと一緒にいたくない。
…電話をしてから30分以上経ったころだろうか。
俺は苛々しながら、携帯が鳴るのを待った。
そして願いが叶ったのか、携帯が鳴りだす。
《着きましたー!》
それはすばる。
『分かった』
合図をして部屋を勢いよく飛び出ると、目の前には驚いた表情を見せる、ありさが立っていた。
『も…もう学校に行くの?』
『うるせぇ。早く帰れよ』
ありさを鋭い目つきで見下ろし、俺はこの息詰まる部屋から解放感を求めに行った。