どこまでも、蒼く
マンションの外には欠伸をしているすばるの姿が見えた。
そんなすばるの姿を見た俺は、申し訳なく感じる。
『悪いな。早く呼び出したりして』
『別にいいよ。ちょっと髪の毛が中途半端だけどな』
俺が見る限り、完璧だと思うんだけど?
気のせいか?
すばるは立ち上がり、
いつも言う言葉を俺に向けて言う。
《沢山笑おう》
『嵐、知ってるか?今日転校生来るんだってさ!』
『千夏に聞いた。別に興味ねぇけど』
『転校生、ガールらしいよ?』
ガール?
あぁ、女ってこと?
別にどっちでもいい。
ふと、空を見上げると、昨日より増して、青空が透き通っていた。
昨日も晴れ。
今日も晴れ。
その理由は─…、
お前と出逢ったから。
この空を見ていたら、あることを思い出した。
それは昨日突然現れた変な女のこと。
気にもとめていなかったが、この空を見たら思い出したのだ。