どこまでも、蒼く
きらりと光る太陽。
なんでそんなにも眩しいの?
俺にその輝きの少しだけ分けてよ。
『嵐?嵐は恋ってしたことありますか?』
『…なんで?』
秋風が俺達を包み込む。
どうしてそんなことを聞くの?
恋?恋なんかしたことない。
したくないし。
しても良いことはないって分かっているから。
『陽菜、恋って何だろって思うんだ…』
『俺に聞くなよ。俺も分かんないって』
『嵐なら知っていると思ってました…』
分かるかよ。
どこを基準にして俺に聞いている?
知らねぇよ。
学ランが熱を帯びていく。
その正体は、太陽が学ランに熱を送っているから。
嫌な空気が流れる。
沈黙は続いていく。
すると突然、陽菜はゆっくりと口を開き、信じられない言葉を並べた。
まさかお前の口からそんな言葉が出るなんて。
『嵐は慶汰に似てますね…』