FiLM
「ちゃうやん、あんたが五月蝿くするからやろ?!」
頭をかきながらあたしはリビングに向かう。
あたしの後ろをちゃっかりついてきて。
「てか、勝手に上がり込まんでよー」
「まぁまぁ!!隣同士のよしみじゃん」
「関係ないやんか…」
こいつは、柏原 秋斗。
隣の部屋に住んでるやつ。
大学が一緒で、学科も同じ。
180cm以上の身長かつ、整ってる顔。
イケメン好きなあたしでも、興味ない。
何でかって?
だって従兄弟だもん。
「ほんで、何の用?」
「カオリの顔見にきた!毎日顔みねーと調子出ねんだもん」
「は?!」
「その反応ひどい…あっくん泣いちゃうぞー」
「……」
あたしはオレンジジュースをコップに入れながら話を流した。
「反応しろって!!」