王子と姫が出会いました。
初めてはグレープフルーツ
【王子】



写真を撮られるのは昔から好きじゃなかった。



でも金になるなら何枚でもどうぞ。



「次、これ着て来い」

「おぉ、これ欲しい」

「今日着たヤツ全部やるよ。ってか…なんか雰囲気変わってねぇか?」

「叔父さんって鋭い…。俺、彼女できたから!!」



眉間にシワを寄せてるこの男、俺の保護者。



叔父さんの歳は不明。



きっとまだ30代だとは思う。



俺から見てもカッコイイ叔父さんは、かなり有能な社長らしい。



「彼女なんて何人もいただろ…」

「今回はマジで。本気で好き。しかも超カワイイ。写メ見る?」

「あとでな。早く着替えて来い」



まぁ隠し撮りだけどぉ~!!



言ったら写メなんか撮らしてくんねぇし!!



寝る前に携帯に向かい、拝んでから寝るんです。



相当好きだから仕方ない。



俺が姫でバカになるのも、たぶん好きすぎるゆえの行動だ!!



よって、俺はまとも。



ただ、姫が大好きなだけの人間です。



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