王子と姫が出会いました。
単発のバイトは配送の補助。



重い荷物を運ぶのを手伝うって作業で。



力仕事だから腹も減る…。



姫とのプチ同棲も終わろうとしてるのにケンカなんかしたくねぇよ…。



「やましいことなんてしてねぇから…」

「信じます…」

「そうして。俺、姫には誠実でいたい」

「はい…」



こんなに好きなのになんで伝わんねぇんだろ…。



恋愛って難しいなぁ~…。



「王子君…」



そう言って背中にくっついて来たのは寝る寸前のこと。



初めて姫からそんなことされてる気が…。



「どうした?」

「王子君が思ってるより…あたしは王子君が好きです…」

「嬉しいね。姫からそんなこと言ってもらえるのは」

「だからいっぱい不安になります…。疑うことに悪気はないんです…」



振り返って抱きしめると、普通に顔を埋めて来た…。



カワイくてカワイくて…。



「大丈夫、俺は姫より倍好きだから」



ギュッて…抱き着かれたらもう…。



姫ぇぇぇぇぇ~!!



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