王子と姫が出会いました。
それは瑞紀の本命の相手で。



半年前に瑞紀がケンカで負けた時に拾って手当てしてくれた女。



10歳上の看護師。



ハッキリ言うけど、瑞紀がただ溺れてるだけで彩奈さんは相手にしてないと思う。



体の関係はあるけど、心はない。



振り向いてもらえない瑞紀の寂しさと悔しさは他の女にぶつかる。



きっと蘭子も寂しさを埋めるだけの存在にされたんだと思う…。



「久し振りに王子に会いたいって言ってた」

「会わない。俺は彩奈さん、苦手だから。俺と話し合わないし」

「そ…」



瑞紀の目を盗んで何度も誘われたんだぞ…。



さすがに断ったけど、瑞紀にも言えるわけねぇし…。



確かにキレイな人だけど、俺的に親友は託せない。



彼女に瑞紀はもったいない。



「彩奈さんやめて蘭子にしとけば?」

「蘭子ねぇ~…」

「ソレ、予想外の反応だけど…」

「蘭子とは体の相性がよかったなぁと思っただけ」

「蘭子は友達だから手は出してほしくなかったんだけど」

「それは…悪かったです…」



悪かったと思ってねぇだろ…。



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