王子と姫が出会いました。
俺のなにを知ってんのかわかんねぇけど、手近なヤツには手はださない。



めんどくせぇのはゴメンだ。



「姫、おはよ」

「お、おはよう…」

「やっぱり…」



カワイイじゃねぇか~!!



これって好きなのか!?



なぁ、好きなのかよ!!



「俺今日バイトなんだけど」

「うん?」

「暇なら来る?ってか来い。ついでにお前も」



姫の後ろの女。



お前、気に入ったんだ。



「なんであたしが」

「姫と来いよ。さっきの礼だ」

「奢りなら行ってやる」



もちろん少しは奢ってやるよ。



瑞紀はいい顔しねぇかもな…。



キライなタイプだろうし。



「俺、城野王子。お前は?」

「池田 蘭子」

「よろしく、蘭子」



気が合いそうだったから声かけた。



珍しく女で清々しいヤツだし…。



「ん?」



クイッと制服を引っ張ったのは姫だった。



な、なんか…不安そうな顔?



「あたし…行かないです…」

「あぁ、気にしないで。連れてくから」



蘭子にそう言われた。



意味がわからねぇ…。



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