王子と姫が出会いました。
本当にママはあたしに会いに来ただけだった。



お昼前に帰って行き、また王子君とふたりです。



「姫と違う感じだな」

「ママはキャリアウーマンですので」

「なぜか姫はフワッとしちゃったな」

「フワッとしてないもん…」

「カワイイけど?」



ベッドを背もたれにする王子君に後ろから抱きしめられてて、唇がうなじをなぞってる。



ゾクゾクするから…ヤダよぉ…。



「首…ダメぇぇぇ…」

「弱いって知ってて攻めてんだけどな」

「最近…意地悪ですねっ…」



首はダメ。



もう喋らないで。



変な声が出ちゃいそう…。



「いつか解り合えたらいいな、親と」

「へっ?あぅっ…」

「家族なんだから。大事にしろよ?」

「ちょっ、やぁっ…」

「いい声出しちゃうね~」



甘噛みされたらもう気絶しそう。



答えたいのに言葉がでない。



王子君がわざと喋れないようにしてるのかもしれない…。



少し両親を恨んでたから…。



わざと答えさせないように仕向けたんだと思った。



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