王子と姫が出会いました。
大事に、大事に
【王子】
なにが悲しくてこの歳になり和気あいあいと遠足に行かなきゃならん。
ジャージを着て、スニーカーを履き、リュックを背負って山道をひたすら歩く…。
休めばよかったと心の底から思ってる。
でもさ、来ないって行ったら姫が弁当作ってくれるって言うから…。
瑞紀も蘭子もバックレたから姫がひとりになるし…。
俺が来るしかねぇんだ。
「城野が参加するとは思わなかったよな~」
「嫌いそうだよね、城野君」
真面目な斎藤君と、気の弱そうな八嶋君に挟まれて歩く俺はきっと今まででいちばんクラスに馴染んでる。
いつもピリピリしてるわけじゃないのに、クラスにいても誰も話しかけてこない。
だから勇気を出して自分から誘ったら打ち解けた。
「帰りはバスだから楽だよね」
「来るんじゃなかった…」
「うん、なんで参加したの?」
「彼女がひとりになるから…」
「天野さん?カワイイよね、人形みたいで」
姫はやんねぇぞ、八嶋君。
なにが悲しくてこの歳になり和気あいあいと遠足に行かなきゃならん。
ジャージを着て、スニーカーを履き、リュックを背負って山道をひたすら歩く…。
休めばよかったと心の底から思ってる。
でもさ、来ないって行ったら姫が弁当作ってくれるって言うから…。
瑞紀も蘭子もバックレたから姫がひとりになるし…。
俺が来るしかねぇんだ。
「城野が参加するとは思わなかったよな~」
「嫌いそうだよね、城野君」
真面目な斎藤君と、気の弱そうな八嶋君に挟まれて歩く俺はきっと今まででいちばんクラスに馴染んでる。
いつもピリピリしてるわけじゃないのに、クラスにいても誰も話しかけてこない。
だから勇気を出して自分から誘ったら打ち解けた。
「帰りはバスだから楽だよね」
「来るんじゃなかった…」
「うん、なんで参加したの?」
「彼女がひとりになるから…」
「天野さん?カワイイよね、人形みたいで」
姫はやんねぇぞ、八嶋君。