王子と姫が出会いました。
それにしても今日は暑い。



イライラしてきた…。



「おい、お前さ」

「あ!?あっ、城野っ…」



前を歩いてたのはチャラいヤツ。



名前は知らん。



「今、俺の荷物持ちてぇとか思ったよな?」

「いや、思っ…」

「思ったよな。なんかわりぃね、じゃ、頼んだ」

「お、おぉ…」



前から気に入らなかったんだよ、お前。



入学当初から視線が文句言ってた。



なにも言い返さずにリュックを持ってくれた。



「横暴だな~」

「アイツが持ちてぇって言ったんだよ、斎藤君」

「城野に言われたら断れないと思う」

「そんなことないって。親切なヤツだな、アイツ」



こうして俺は頂上まで歩きました。



姫のクラスはまだ着かないらしい…。



「王子~、あっちの景色超キレイだよ~!!」

「あっそ」

「見に行こうよ!!」

「お前らとは行かねぇ。ウザい。マジ、ほっとけ」

「相変わらず冷た~!!」


俺のお姫様はヤキモチ妬きなんで。



若干思い込みも激しいから勘違いされたくないし。



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