王子と姫が出会いました。
指導室を出たら王子君が座ってた。



あたしのかばんとブレザー…。



「王子君っ…」

「ラーメンはナシ。帰んぞ」



怒ってる?



あたしのかばんを持ったまま、王子君はスタスタと先を歩いてます。



冷たい王子君にビクビクしながら着いて行くと、学校から5分の王子君の部屋に直行でした。



かばんをソファーに置き、無言の王子君。



「怒って…ますか?」

「うん」

「でも閉じ込められて…携帯もなくて…」

「姫に怒ってんじゃない。自分に怒ってんの」

「どうして!?」

「姫を閉じ込めたヤツ、3日前に俺に告ってきたからフッた…」



それじゃあ…あたしが閉じ込められたのは王子君のことを好きだったから?



腹いせですか?



いつもの意味なくされるイジメかと思ったら…。



「たぶん俺のせい…。ごめん…」

「いいです、別に。王子君がモテるのは知ってますよ」

「ケガさせてんのにいいわけねぇよ」

「王子君が気に病むことじゃないです」



だって…。



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